社会人になった20年前と比べると、「死」というものが間近に迫ってきているという感覚、ありませんか?
地震や台風などの自然災害、テロ、事故、事件、自殺、病気、友人や肉親の死・・・・・・。
今まで「死」というものは遠くて見えにくいものだったのに、最近ぐっと距離を縮めて至近距離まで迫ってくる感じがします。
40歳という年齢からそういう風に感じるんだ、ということもあります。でも、もうひとつ社会的な現象というものでもあると思います。
いつテロに巻き込まれてもおかしくない
特にテロに対するリスクは、ここ最近でかなり大きくなってきています。
2011年9月のアメリカ同時多発テロ以降、世界のいたる所でテロが続発しています。
2002年のバリ島テロ、2004年のスペインの列車テロ、2009年のモスクワ列車テロ、2013年のアルジェリア人質事件、2015年「シャルリー・エブド」襲撃、チュニジア博物館テロ、パリ同時多発テロ、2016年ジャカルタのテロ、ベルギーの同時多発テロと記憶に残っているものを挙げてみるとこれだけありました。
我々は、もはやテロからは逃げられないと言ってもいいかもしれません。
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通勤するのも命がけ
これから伊勢志摩サミットや2020年東京オリンピックも開催されますし、日本でもテロが起きるのではないかという声をよく聞きます。
JRや地下鉄では「テロ対策特別警戒」という電光掲示板や看板が大きく告知されていたり、物々しい姿の警察官を見かけたりします。
テロに詳しい専門家やジャーナリストは、東京の地下鉄や新幹線でいつテロがあってもおかしくないと言っています。
テレビとかネットのニュースでは、連日のように世界で発生した自爆テロのニュースが流されていて、自爆テロ犯人の顔写真、爆弾で破壊された建物や地下鉄の車両の映像が、いやでも目に飛び込んできます。
そうやってテロの情報に慣らされているからか、電車に乗ると無意識の内にテロを警戒するようになってしまいました。
外国の方を見ると、失礼ながらも自爆ベルトをしていないか、爆弾を積んでいそうなかばんを持っていないか、知らず知らずに確認している自分に気づくことがあります。
ジロジロと見られている外国の方も良い気はしないでしょうね。
申し訳ない気持ちはあるんですが、やっぱり自分の命は惜しいんです。家族もいますし。ここで死ぬわけにはいかない。
まあ、自分が死んでも生命保険がおりるだろうから、当面の間家族は暮らしていけるでしょうけど。それにしても、電車でテロに巻き込まれて爆破されるなんて死んでも死にきれない。それが正直な気持ちなわけです。
そういうこともあって、それらしい方が同乗する電車に乗っている時などは、爆弾が爆発したらどうしよう、と半分だけ「死」を覚悟するようになってしまいました。
毎日利用する電車に「死」を覚悟するようになったのは、いったいいつからのことでしょうか。
電車乗るのも「命がけ」。変な社会になってしまいましたね。
出張先でテロに遭っても不思議ではない
ところで、会社員時代にテロに関することで大きな衝撃を受けた事件があります。
それは、2013年のアルジェリア人質事件です。
この事件は、2013年1月にアルカイダ系の武装勢力「イスラム聖戦士血盟団」が、アルジェリアの天然ガス精製プラントを襲撃した事件。
襲撃された施設を建設には、日本の日揮という会社も携わっていたため事件に巻き込まれて、日本人10名の方が亡くなってしまいました。
一番衝撃を受けたのは、亡くなった10人は会社からの指示で仕事でアルジェリアに行き、そこで命を落としたということです。
これは勝手な推測ですが、行きたくなかったけど、会社の命令だからと諦めて渋々行った人もいたかもしれません。
これは、決してヒトゴトではないのです。
海外出張に行く機会など山程ありますし、出張先で不幸にもテロに巻き込まれるかもしれない。いや、テロに合う確率は確実に高くなってきているのが本当のところです。
もし、自分が出張先でそのようなことに巻き込まれてしまったらどうするか。
「退職するかどうしようかを悩んでいないでさっさと辞めておけばよかった」と、きっと後悔するに違いないと思ったのです。
でも、そのとき後悔したのでは、もう遅いんです。
だから、もしやりたいことがあるんだったら、テロに巻き込まれて死んでしまう前に、後悔しないような行動をするべきなんです。
命の危険にさらされたときに後悔したくない
来週の出張でテロに合わないなど、誰にも断言できません。
今や、どこにいても「死」は間近に迫っています。
テロだけではなく事件や災害に巻き込まれて死んでしまうかもしれない。
そうなったら、もっと早く退職しておけばよかった、やりたいことをチャレンジしておけばよかった、と死ぬ直前に後悔するかもしれないのです。
そういえば、「医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト」という本の中には、「やりたかったことができなかった」が入っています。
「あの時退職しておけばよかった」と、死ぬ間際に後悔したくなかったことが、退職を決めたきっかけになりました。
退職 その後
そんなにうまくはいっていないけど、退職したことについて満足しています。
だから、今テロにあって死んでも後悔はありません。
まだ成功していないけど、自分の決断で人生を歩むことが出来た、と心底から思えるからです。
昔の会社員に戻りたいかといったら決してそうではありません。戻りたくないです。
うまく行っていないことのほうが多いけど、お金の心配をすることも多くなったけど、退職した今の方が会社員時代よりも良い自分でいると実感しています。
逆に、会社員には戻りたくないから、なんとか生活だけはできるようにがんばろう!というモチベーションになったりします。
「死」が間近にある現代だからこそ、やれることをやって、後悔のない人生を歩みたいと強く思うのです。
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