「好きなことで起業」「趣味が講じて起業した」ってよく言いますが、これって本当なのでしょうか?
実際に会社を辞めて起業してみると、「自分が好きなこと」だけでは全く足りないということに気づきます。「自分が好きなこと」と「人が知りたい」ことが組み合って初めて意味があるのです。多くの人が、自分の好きなことだけをやって失敗しています。
「趣味の延長」「好きなことで起業」「好きなことで生きていく」という言葉は、会社に縛られている日本のサラリーマンにとってすごく魅力ある言葉に感じます。
だからみんな憧れるんだろうけど、「なんかちょっと違うなー」という感じがするんです。
「好きなことで起業」は当たり前
「好きなことで起業」とか「好きなことを仕事」にしたいと考えることは良いと思います。
というか、それが普通の健全な考え方だと思います。
なぜなら誰でもまずは、自分の「好きなこと」や「やりたいこと」を商売にしようと考えるのが普通です。会社を辞めてまでわざわざ嫌いなことを自分に商売としようとする人はいるのでしょうか?
もしいるとしたら、その人は真性のマゾなのかもしれませんよ・・・・・・。
誰だって会社という縛りから抜け出して自由に仕事ができるのなら、好きなことを仕事にしようと思うのが普通の考え方ではないでしょうか?
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「好きなことで起業」だけでは不足
でも、実際に会社を辞めて起業してみると、「好きなこと」だけじゃ足りないということに気づくと思います。
起業して最初のうちは、「好きなもの」や「やりたいこと」を自分の商売にするべく、実際にやってみたり、友人に話をしたりして、いろいろ試行錯誤してみます。
うまくいくこともあるでしょう。でも、ある時壁にぶつかります。なんらかの軌道修正が必要ということに気づくのです。
「俺の話を聞いてくれ」
そう、軌道修正。つまり、何かが違うことに気づきます。
「好きな」だけじゃダメだ、と気づくのです。好きなだけでは、残念ながらそこ止まり。成長しません。
なぜなら、自分が「好きなこと」は、他人からは「どうでもいいこと」でしかない、からです。
「好きなこと」っていうことは、タモリ的に言えば、
知らない人に無理矢理「俺の話を聞いてくれ」と、自分の身の上話を延々するようなもの
話をする方は気持ちいいですが、話を聞く方はウンザリですよ。だって、自分の好きなことばかりずっと話しているんですからね。
大抵の人は逃げちゃいます。
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「知りたい話」を話す
ならば、どうしたら良いか。どうしたら話を聞いてもらえるのでしょうか?
てっとり早く言えば、人の「知りたい話」を話せば良いのです。
そしたら、その人は身を乗り出して話を聞くでしょう。高いチップも弾んでくれるかもしれません。
では、その「知りたい話」を、どうやって見つけるか?
「知りたい話」の見つけ方
「自分が知りたいと思っていたけど、答えがどこにも見つからなかった」ことってあるでしょう?
なんで生物は死ぬんだろう?とか、なんで食べ物が消化されるとウ◯コになるのか、とか。そういう類のやつ。
そういうところに、「人が知りたいこと」の原石が埋もれているのです。
「人が知りたいこと」というのは、実はたくさんあります。
人間は好奇心の塊ですからね。
その中から、自分でも話せることを一つピックアップすればいいんです。
自分の経験でも調べた知識でもいい。
「なんで食べ物がウ◯コになるのか?」知りたい人に教えればいいのです。
「好きなこと」と「人が知りたいこと」の組み合わせ
と、ここまで偉そうに書いてきましたが、実は私こそが「好きなもので起業」して失敗した口です。
40代で家族がいるにも関わらず、「好きなことで起業する」一大決心をして安定した会社を退職しました。
必死で頑張りましたが、結局好きなことだけでは一銭にもなりませんでした。私の好きなことというのは、私以外の人にとってはどうでもいいことだったから、誰も見向きもしませんでした。
私の失敗から学んだ教訓としては、「人が知りたいこと」とは何かを最初に考えて、その答えを提供する手段として「好きなこと」をするということです。
自分で好きなことをしているだけでは、人は誰も興味をもってくれません。「好きなこと」だけでは仕事にはなりません。
「好きなこと」と「人が知りたい」ことが組み合って初めてお金がもらえるのだし、仕事になると思うのです。
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