退職一ヶ月前。
後任への引き継ぎもほぼ完了し、やらなければいけない仕事もだんだん少なくなっていくころ。
あとは有給休暇を消化して、万全の体制で退職日を迎えるだけです。
といってもこの時期、やらなければならない大事なことがひとつだけ残っています。
それは、退職の挨拶メールです。
退職の挨拶メールってめんどくさいし、照れくさい感じもするので、できれば送りたくないと思いますよね。
でも、退職の挨拶メールを送ろうか、どうしようか迷っているなら、絶対送った方が良いです。
一度送ってしまえばスッキリした気持ちになって、なんか前向きな気分になれるからです。
このページでは、退職の挨拶メールの意味や挨拶メールのポイントについてまとめています。
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退職の挨拶メールの意味

退職の挨拶メール。
「本来なら出向いて挨拶するべきところをメールにて失礼いたします」と、
自分が退職することを、お世話になった人へ向けて伝える、「あの」メールです。
社会人として長年働いていれば、1通や2通は受け取ったことがあると思います。
特に送らなければならないというルールがあるわけではありませんが、社会人のけじめとして送っておかないとなんとなく気持ちが悪いものです。
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夢にまで見た退社の挨拶メールを送る
まあ退職の挨拶メールについて改めて詳しく説明しなくても、40代社会人の皆様であれば退社メールについてはいろいろな経験をお持ちだと思います。
私もサラリーマンとして20年弱やってきました。その間に様々な方が会社を去っていき、数多くの退職の挨拶メールを貰ってきました。
これまで貰う側の立場だったのが、とうとう今日、自分で退職の挨拶メールを送るのです。
思えばずっと自分の退職メールを夢見てきました。
会社でつらい思いをしたときなど、退職メールに書く文面を空想したりしたことも数限りなくあります。
これが今日、本当に退職メールを書いている現実が来るなんて本当に信じられませんでした。
退職の挨拶メールを遅れば、もう逃げられない
退職日のちょうど一ヶ月前。
退職の挨拶メールを同僚や社外の関係者へ向けて発信しました。
これで自分が退職することが社内外に公のこととなります。
一度メールを送って私の退職が公になれば、これからは仕事で電話やメールをするときも、退職することを前提にして話をすることになるのです。
もう逃げることはできません。
この退社の挨拶メールを送信すれば、もういつもの調子でみんなと仕事をすることは、永遠にできなくなることでしょう。
私は、退社の挨拶メールを送ることをずっと夢見てきました。
でも実際にはスムーズに送信できたわけではなく、いよいよ送信する段となって「本当にいいのか」と何回もためらったのが本当のところです。
送信ボタンを押した後、手の平は汗でびっしょり濡れていました。

退職の挨拶メールの書き方

実は私、いままでもらった退職挨拶メールを個人的に集めていました。いつか自分が退職するときに参考にするため、消さずにずっと保存していました。
保存しておいた過去の退職挨拶メールの文面を参考にしながら、半日かけて退職の挨拶メールの文章を練りました。
ちょっと変な話ですが、私には理想とする退職の挨拶メールの文章があります。これは長年たくさんの退社メールから受けた印象が元になっています。
もちろんこれは私個人のこだわりなので異なる考えの人もいるとは思いますが、ここで私なりの理想の退社メールを紹介してみたいと思います。
文章は短く簡略にする
退職の挨拶メールの文章はなるべく短く、簡略にするのが理想だと考えます。
長い文章にすると、くどい印象を持ってしまって、きちんと伝わらないからです。
よく、入社時の配属先から仕事で苦労した話とか詳細にPC画面一杯にビッシリ書いている人がいますが、メールを受け取った人の大半はチラッと見るだけで終わってしまいます。
悠長に読んでいる時間の余裕がないのが、やっぱり現状なんでよね。
退職の挨拶メールなんて、「ああ、あの人辞めるのか」というのが分かればそれで良いのです。
退職する方としては、メールを書くにあたってこれまでの数々の思い出がこみ上げ、引き継ぎも完了して時間もたっぷりあるため、ついつい文章をたくさん書いてしまいがちです。でもそれはやっぱり独りよがりとなってしまうのではないでしょうか。
自分の退職挨拶メールは、メールを受け取った人の時間を極力奪わず、要点のみを伝えることに徹することに決めました。
退職の挨拶メールで伝える3ポイント
伝えるべき要点は3点のみです。
まずは、退職するという事実。それから、一緒に働けてよかったという感謝の気持ち。最後は、後任について。
- 退職するという事実
- 一緒に働けてよかったという感謝の気持ち
- 後任について
この3点が簡潔に書かれていればそれで良いと思います。
そのほかのこと、例えば退職した後これから何をするか、ということも触れる必要は無いと思いました。よくあるのが、「退職してしばらく休む」とかいう類のものですが、そういうのは書かないことに決めました。
会社に残る方は、必死でがんばっているから、そういう人たちに自分だけこれから楽するよ、なんて書かないほうが良いと考えたからです。
▼退職メールの書き方はこちらのページにまとめました。文例のサンプルもあります。
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いよいよ送信ボタンを押す

半日かけて退職の挨拶メールの文面を作りました。完成してみれば、ほんの数行程度です。
変な装飾や感傷くさい文章はバッサリ削り、自分で言うのもなんですが、かなり潔い骨太な退職の挨拶メールになったと思います。
あとは、いよいよ送信ボタンを押すだけです。
何回も送信ボタンを押すのをためらいました。本当にこの内容で送ってしまっていいのか、この時間帯にメールを送信して問題ないか、何回も何回も自問自答しました。
送信ボタンを押してしまえば、まだ一部の人にしか知られていない私の退職が、社内外に公になります。
自分の中には、まだ変化が怖いという感情がありました。変わりたくないという気持ちもありました。心の中で、「まだ押すな」「早く押してしまえ」という声がせめぎ合いました。
最後はエイッと送信ボタンを押しました。気がつくと、もう定時はとっくに過ぎていました。
手の平にはぐっしょり汗を書いていました。ハンカチで汗を拭いながら、「これでいいのだ」と頭のなかでつぶやきました。
でも、送ったメールに対しての返信は怖くてみる気分になれないので、送信後すぐにパソコンをシャットダウンして帰宅することにしました。
退職の挨拶メールは送らないより送ったほうが良い
何はともあれ退職の挨拶メールを送ることができて、少し気が楽になり、すっきりした気分になりました。
これでもう本当に後戻りはできない。前に進むしか無い。
退職した今から振り返ると、退社メールは退職最終段階に入る最後の関門のような感じでした。
退職の挨拶メールを送るときは精神的に大きなプレッシャーがかかります。できれば送りたくない気持ちもわかります。
でも、一度送ってしまえばスッキリした気持ちになり、これからがんばろうと前向きな気持ちになります。
退職の挨拶メールを送ろうか、どうしようか迷っているなら、絶対送った方が良いです。
もし退社メールを送らなければ、なんか逃げたような感じになってしまい、退職した後になって大きな後悔となって残るような気がします。
確かにメールの文面を考えたりするのは面倒くさいものですが、長年勤めてきた会社での最後の仕上げとして送っておくと良いと思います。
メールの文面といったって、お決まりの簡素なもので良いのです。
▼退職メールの書き方はこちらのページにまとめました。文例のサンプルもあります。
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