中国語の「没法子(メイファーズ)」と言葉をご存知ですか 。
「なるようにしかならない」「これでいいのだ」というような意味です。英語で言えばノープロブレム。
この言葉は、漫画家赤塚不二夫先生がよく言っていた言葉でもあります。
彼がバカボンのパパによく言わせていた言葉、「これでいいのだ」のルーツであることは言うまでもありません。
なぜ急にこんな言葉を出してきたのかというと、この言葉は、退職するかしないかどうするか悩む時のヒントになると思うからです。
「これでいいのだ」と言えるか
退職しようかどうしようかと悩んでいる時というのは、ものすごくつらいですね。
出社拒否するほど会社が嫌ですぐにでも辞めたいと思うけど、家族のことを考えればそんなに簡単には退職できるものではありません。
自分にとっても家族にとってもリスクの少ない選択をしようと思えば思うほど、どうしたら良いかわけがわからなくなってしまいます。
でも、実際に40代で退職した私からすれば、結局は退職してもしなくてもどっちでも一緒だと思います。
退職しない自分も有りだし、退職した自分も有りなのです。
要は、どっちかひとつに絞るということです。中途半端にするのは無しです。どちらかひとつを選択する、どちらかひとつに決めるということです。
決める時のヒントになるのが、「メイファーズ、これでいいのだ」という言葉です。どっちかひとつに決めた自分に対して「これでいいのだ」と言えるかどうか。
退職せずに会社を選んだ自分に「これでいいのだ」と言えるか。それとも、退職した自分でも「これでいいのだ」といえるのか。それがヒントだと思います。
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今までのツケ
40代という人生の折り返し地点に来て、今までの人生で決断できなかったツケが来ています。
このツケというのは、どんなに苦しんでも40代のうちに徹底して支払った方が良いと思います。
もし40代のうちにどっちか決められなければ、50代や60代以降に持ち越すだけです。
人生には人それぞれのタイミングがあるので勝手な決めつけはできませんが、退職しようかどうしようか悩んでいるのであれば、それはどっちかに決めるタイミングが来ている証拠なのかもしれません。
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竹内さん
一番良くないのは、結論を出さないでダラダラ先延ばしをすることでしょう。そのツケはどんどん大きなものになっていきます。
以前勤めていた会社で、竹内さんという60代で定年退職間際の課長さんがいました。
慶応大卒という立派な学歴を持っていた方ですが、人事評価が低く窓際に追いやられていました。担当業務は、撤退した事業の後始末でした。
普段はとても明るい方ですが、この方には次のような口癖があり、この口癖が会社での低い評価につながっていると思いました。
彼の口癖↓
「Mという一流商社の内定を辞退してこの会社に入ったんだよ。あの時一流商社Mに入っていればなあ、オレの人生もうちょっとマシだったかも。」
定年間際になっても、未だに新卒で会社に入ったときのことをズルズル引きずっているのです。一流商社Mに未だにしがみついていて、この会社で働こうとひとつに決められなかったのです。
このため仕事に身が入らず、低い評価と繋がったのではないかと推測してしまいます。
竹内さんは、定年再雇用を希望していましたが結局会社からは認められず、翌年ひっそりと定年退職されました。
定年退職するにあたって、彼は「これでよいのだ」と心から思えたでしょうか。それともまだ引きずったままだったのでしょうか。
私は、彼のように定年退職まで結論を引きずりたくないと思いました。遅くとも40代のうちにどっちにするか結論を出すべきだと思いました。結論を出したからには、もう迷わないようにしようと決めました。
どんな結果になっても、「これでよいのだ」と思えるようにしようと心に誓いました。
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選んだ道で失敗しても、メイファーズといえるか?
私は退職後に起業しましたが、結局1年で失敗してしまいました。
その後バイトや貯金を切り崩しながら生活となりました。この先うまくいかなければ再就職するしかないでしょう。それでも条件が良い職が見つかる可能性はそう高くありません。でも生きるためには働かなくてはならない。それが退職を選んだ人間のケジメの付け方だからです。
傍から見れば悲惨な状況だと思います。私自身もできれば失敗したくはなかったです。あのまま会社に残っていれば、貯金を切り崩す生活などとは無縁でした。
でも、会社を辞める決断をしたこと自体は、不思議とまったく後悔していません。むしろ退職して良かったと今でも思っています。
今この瞬間に天命が尽きるとしても、「メイファーズ。自分の人生、これでいいのだ」と言い切る自信があります。
40代は人生の折り返し地点。そろそろ結論を出しても良い時期だと思います。
どっちを選んでも正解です。但し、後悔しなければという条件が付いてきます。
最後に後悔しなければ、「これでいいのだ」と心から言えることでしょう。
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