私は20代の頃から会社を辞めたいと悩んでいましたが、なかなか決断ができず、40代になってやっと退職を決断することができました。
なぜもっと早く退職出来なかったのか。 今になってその理由を突き詰めていくと、ある原因があることに気がつきました。
40代まで退職を決断できなかった原因とは、「自分のやりたいことに真剣に向き合ってこなかったから」でした。それは、いつかやろうと、ずっと先延ばしにしていた結果だったのです。20代から退職に悩んでいた時間は、妥協の20年として無駄になってしまいました。
これは極私的な原因ではありますが、おそらく今退職に悩んでいる方にも当てはまるのではないでしょうか。そして、これから社会人となる方、社会人となってからまだ日が浅い方にとっても、人生の時間を無断にしないための知恵として読んでいただければと思います。
40代まで退職を決断できなかった理由
決断できなかった理由
自分のやりたいことに真剣に向き合ってこなかったから
退職してしばらく経ち、起業にも失敗して派遣で再起を目指している最近になって、自分はなぜ40代まで退職できなかったのかをよく考えるようになりました。
新卒で入った会社は5年で辞める予定だったのに、20年もイヤイヤながら勤めてしまった原因はいったい何なのだろう?
この原因を突き詰めて考えていくと、行き着いた先は、「自分のやりたいことに真剣に向き合ってこなかったから」でした。
先延ばし、妥協、目先のことに流された20年
20代のころから、やりたいことはあったんです。起業したい、社会のために役立つツールをつくりたい、という「やりたいこと」は持っていました。でも、それはなんとなく漠然としていて、霞んでいて、ずっと遠くにあるどこか非日常のことだと思っていました。
そしてそれを実現しようと真剣に考えたことはほとんどありませんでした。どこか他人事のように考えていました。
「まあ、いつかやるときがきたら」と、真剣に向きあうことなく、先延ばししていました。
そんなことよりも、目の前の問題を解決することに精一杯でした。会社の仕事のトラブル、週末の予定、飲み会の企画、ボーナスの使い道などなど・・・・・・。
毎日の生活に流されてしまっていました。イヤイヤながらも小さな楽しみを見つけて妥協して生活していたのです。
そんな毎日を過ごしているうちにだんだん「やりたいこと」は小さくなっていき、心の隅っこの方に過去の残骸が残るだけとなりました。
でも変えたくない
時々その残骸を思い出して絶望感に浸り、自分は駄目な奴だと思うようになりました。それでも、やりたいことに真剣に向き合うことはありませんでした。そのころには、もう毎日の生活を変えることにかなりの恐怖を感じていたからです。
やりたいことをやるには、毎日の生活を変えなければいけない。でも、今は変えたくない。そのうち変えよう。今ではなく、そのうち。
会社を辞めたいと悩む毎日なのに、変えたくないんです。今から思うと本当に不思議なのですが、そのときは「やりたいこと」よりも、悩んでいる毎日の方が心地良かったのです。
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40代でやっと決断できた理由
これから述べる「ある事件」がなければ、私は会社を辞めなかったでしょう。「やりたいこと」を封じ込め、悩んでいる毎日に支配されて、定年を迎えていたはずです。
その「ある事件」は、3.11の震災の数日前の通勤電車の中で起こりました。吊革につかまってぼーっとしていたら、いきなり「明日辞表を出すとしたらどうなる?」という質問が湧き上がってきたのです。
この質問は、20年の眠りから覚めるには十分でした。悩みながらも毎日の変わらない生活に浸りきっていた自分を引っぺがす力がありました。
この事件を境に、まさにやりたいことに真剣に向き合うことを始めたのです。
最初に気づいたのが、もう自分には後が無いということ。そして、このままでは必ず後悔すると思いました。そして長い自問自答の後で、何が何でも辞める!と決めました。
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今すぐに平凡な毎日を変える方法。だから40代で退職した。
今すぐに平凡な毎日を変える方法。それは、人生の目標を持つことです。これはすごく簡単なことのように見えるけれども、真剣に考えている人は少ないです。目標を持つことで毎日に生きる意味が出てきます。
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ただ決めれば良かった
今から考えると、もっと早く真剣に向き合うべきだったと思います。(それでも40代で気づけただけマシなのか・・・・・・。)
ここでわかったのは、会社を辞めるというのは、ただ決めれば良かったということです。
ということは、何も40代まで待つ必要はまったくなくて、もっと若いとき、20代や30代でも十分できたはずなのです。
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20年は無駄だったのか
会社を辞めたいと悩み続けた20年。会社を辞めることを20年先延ばししてきた20年。
この20年はまったくの無駄な時間だったのでしょうか。
もちろん無駄ではありません。20年の間に経験したこと、学んだことはたくさんあります。そして、その間に得たことを成長させて今があるのです。だから無駄ではありません。
目標実現という観点から考えると・・・
でも、もし仮に20代のうちに自分のやりたいことを真剣に考えることができていれば、もっと充実した密度の高い経験も積めたはずです。自分のやりたいことをもっと早く実現できたはず。多くのチャンスをつかめたはず。
そう考えると、やはり目標実現という観点から考えると、やはり無駄な時間ではあるとは言えます。遠回りしてしまったと言っても良いぐらいです。
まあ、そんなこと言っても過ぎ去ったものは帰ってこないから、今できることをやるだけなんだけですけどね。
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そうならないためにできることってあるのか?
今やるべきこと
自分のやりたいことに真剣に向き合うこと
20年の遠回りの末にたどり着いた結論はこれしかないと確信しています。
ここからは絶対に逃れられないのです。
いくら金銭的に不自由してなくても、やりたいことをやっていなければ、自分には嘘つけないです。そんな人は、なにか寂しい空虚な感じを抱えて歳を重ねて行くしかないように思います。
だから、もし今、真剣に向き合っていなければ、今すぐに向き合うようにすべきです。今からでも遅くはありません。
別に今すぐに会社を辞めろと言っているわけではありません。会社を辞める、辞めないの前に、「自分のやりたいこと」で毎日が満たされているかどうかが重要です。
「自分のやりたいこと」が満たされているなら、無理に辞める必要もないということです。しかしそうではないとしたら、心地良い毎日を変える決断が必要ということです。私のように20年を無駄にしたくないなら、今すぐに。