退職前の私の個人的な経験話です。
2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに、私は独立するために長年勤めていた会社を退職することを決心しました。
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決心したものの、出産という家庭の事情があり、どうも、すぐ会社を辞めるのは、得策ではないと判断しました。そのため、時間をかけてゆっくりと独立への体制固めをすることにしました。
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まあ、慌てずゆっくりと、というペースがどうやら自分にはあっていたようです。
いや、これは退職した後から言えることですが、結果的に急がずにゆっくりと体制固めしたことで、否応なしに自分と向き合うことになり、退職への覚悟も固まってきたと言えます。もし、焦ってしまって性急に結論を出してしまっていたら、後で後悔していたかもわかりません。
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でも、それは結果論としていえることで、実際のこの3年間の体制固めの時期は、いつ会社から転勤を言い出されるかに怯え、さらに、自分自身の独立の意思が試されているような、とてもとてもつらい時期でした。
決してノホホンと過ごしたわけではありません。早く辞めたいと焦る気持ち、まだその時期ではないと抑制する気持ち。この両面からの葛藤がとてもつらかったのです。
https://40taishoku.com/taishoku-decision/shrine/
また、職場の上司との人間関係がうまくいっておらず、このような葛藤を抱えながらの会社生活は、のたうち回るような苦しさでした。何度早く辞表を出して楽になりたい、と思ったことでしょうか。
独立を果たすという理想の自分がいて、でも、それがなかなか果たせない情けない現実の自分。このギャップが私を苦しめました。
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自問自答を続けた結果に自信を持つ
独立したら給料もない、ボーナスもない。耐えられるか? 本当に独立していいものなのか、毎日自分に問いかけました。軽い不眠の時期が続いたこともあります。
この3年間は、自問自答を毎日繰り返し、自分の性格や幼いころからの自己年表などを作ってみたりして、本当に独立していいのか自分の中で覚悟を決めていった時期でもあります。
大変つらい時期でしたが、この時にじっくり自分と向き合ったことで、会社を辞めて独立する意思がどんどん硬くなっていきました。
最終的には、安穏と会社員生活を送るより、たとえ失敗してでもいいからチャレンジしようと思うようになりました。
実際に会社を辞めてみて、この選択は、正しい選択だったと考えています。
自分で納得行くまで、とことん考える(苦しいけど)
起業セミナーや異業種交流会などでは、早く会社を辞めることが正義とされるような風潮があります。いや、本当そうなのですよ。まあ、それはそれで正しいと思います。みんな起業を目指しているのですから。
でも、私はそうは考えません。
退職せず会社員として定年まで働く、というのもひとつの決断です。どちらにするか、自分で決めて良いのです。他人は関係ありません。
チャレンジして失敗してもセカンドチャンスやサードチャンスが開かれている欧米社会とは違い、日本社会では、そのようなセーフティネットはありません。再就職しようにも、年齢制限という差別が待ち構えています。
会社を一度辞めると、あとは落ちていくだけです。
それでも構わない。それでも私は退職を選ぶ、というところまで覚悟を決めた人が、退職するべきです。
40代での退職というのは、慎重に慎重を重ねた上で行動すべきだと思います。
