新しい職場が合わない、会社が希望退職者を募っている、転勤の辞令が出た・・・・・・・・・
すぐにでも「退職するか続けるか」を決めなければならないとしたら、どうしたら良いのでしょうか? そうですね、例えば10日間で決めないといけないとしたら?
40代家族持ちで退職し、起業独立・転職・派遣経験がある筆者なら、結論はなるべくギリギリまで先延ばしします。まずは会社を1〜2日休んで自分のための時間を作り最大限の情報を集め、資産状況やセーフティネットを勘案した上で、悩みまくって最後の最後に結論を出します。
人によって置かれた状況やこれまでのキャリアだったり考え方が違うので、決断方法にはさまざまなアプローチがあるでしょう。
そのため、これをやれば絶対に決断できる!という唯一の方法はありません。
しかしながら、退職にあたって散々悩んだ経験から学んだことが少しでもヒントになれば、と思い、「私ならこうする」というポイントをご紹介いたします。
このブログはいちおう40代以上向けに書いていますが、20代や30代の方も使えるノウハウになっています。(それだけ本質に迫ることを書いています)
短期間で「退職するか続けるか」の結論を出したい人のお役に立てれば嬉しいです。
決断はなるべく先延ばしにする

まず最初に言いたいことは、結論は最後の瞬間まで下さないということです。結論は先延ばしするんです。
急いで10日間で「退職するか続けるか」を決めないといけないのに、先延ばしするというのは、どこか矛盾している感じを受けるかもしれません。
でも、あえてギリギリのタイミングまで先延ばしにするんです。
なぜでしょう?
急いだ結論が間違っているかもしれない
それは、急いで下した結論が間違っているかもしれないからです。
結論を出せば、気持ちは落ち着きます。でも、その結論はなんの裏付けもなく、概してその時の気分に流されたものであることが多いのではないでしょうか。
まるで、学生時代の試験のときに、全問埋めたので見返しもせずにすぐにテスト用紙を提出したときのようです。だれよりも早く提出したので、達成感や優越感はありますが、点数が良いとは限りません。
もしギリギリのタイミングまで見返ししていれば、もっと点数を稼げたかもしれないのです。提出したあとでそれを悔やんでも後の祭りというわけです。
自分から不利な状況を作ることはない
「退職するか続けるか」もそれと同じことだと思います。
何も自分から不利な状況を作ることはありません。ケツが決まっているなら、ギリギリまで先延ばしした方が、自分にとって有利な状況を作り出せる可能性が残っているからです。
例えば嫌な人が辞めたり、新しい部署へ異動になったりとか。辞めますと言った後で、やっぱり撤回しますなんて言えないですから。
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STEP 1 1日〜2日会社を休む

自分のための時間を増やす
結論は先延ばしと決めたので、これからは最終的な決定をくだすための時間となります。
タイムリミットは刻一刻と迫って来ていますので、あまり悠長にしていられません。
私なら、会社を休んで自分のために存分に時間を使うようにします。こんな時に会社の仕事をフルにやっていたら、ほんの少しの時間しか使えないことになってしまいます。
気持ちをリセットする
休みをとって最初にやることは、気持ちの切り替えです。
これまでのマイナスな考えは隅っこにおしやって、「ヨシ、やってやるぞ!」という気持ちに切り替えたいです。
私もよくあるんですけど、どうせやってもうまく行かない、っていう考えにとらわれることがあります。そういうときは、「大丈夫、できる」と思い直すと良いです。
ハローワークに行く
転職を考えている場合、私のオススメはハローワークに行くことです。
ほとんどのハローワークは平日しかやっていませんので、会社を休んだときが行くにはちょうどよいタイミングです。
簡単な登録を済ませてから、相談員と相談ができ、求人情報を検索することができます。求人情報検索は、期間限定でネットでも検索が可能です。
相談員と相談できるところもポイント。退職後の失業給付なども相談できますし、40代以上で募集ある仕事はどんなものがあるのか教えてくれます。
ハローワークに行く前はかなり抵抗感があると思いますが、思い切って行けばかなり有効な場所というように考えが変わると思います。
ハローワークに行った帰りは、証明写真を撮ることと履歴書の購入を忘れずに。
転職・派遣サイトに登録する
ハローワークから帰ってきたら、ついでに転職サイトや派遣サイトに登録だけ済ませておきます。
私の経験から言えば、転職サイトは2パターン考えておくと良いです。情報収集用と本命用です。情報収集用は、求人情報を探しまくる用。本命用は、大手の転職エージェントでコンサルタントとしっかり相談できるところです。
派遣の場合は、デスクワーク系なら大手派遣サイトが良いです。軽作業や工場系を狙うなら、特化した派遣サイトが狙い目です。
40代以上の転職や派遣の場合は、とにかく量をあたることです。
ポイント
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40代から転職するなら、賢く図太く行きたいよね
若い世代の転職とは違い、40代以上の転職は戦略性が必要です。これまでに転職や派遣、起業して様々な職場を経験してことから言えば、40代転職成功の鍵は、情報量・積極的姿勢・第三者の活用の3つにあると言えます。このうちの積極的姿勢を除いた2点をカバーするのが、転職サイトの活用です。
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自分年表をつくる
時間があれば挑戦すると良いのが、自分年表を作ることです。
エクセルなどの表計算アプリを使って、縦軸に西暦と年齢、横軸にその年の自分の出来事を書いていきます。
これを過去を思い出しながら埋めていきます。その後は、これからの将来についても(80歳ぐらいまで)予測して考えてみます。
これをやると、次になにをやるべきかのヒントが出てきます。いままでこんなことをやってきたのか。自分、よくやってきたよなとか、いろいろ自信につながったりします。
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STEP 2 貯金額と生活費を計算する

「退職するか続けるか」を決断する前に、必ずやっておきたいのがお金の計算です。
退職の不安というのは、つまるところお金の不安です。働かなくても暮らせるお金が十分にあり、将来に渡ってそれが保証されているのであれば、退職の不安など起こりようがないからです。
年間支出をざっくり計算する
まずは表計算アプリを使って年間支出をざっくり計算します。
あまり綿密にやる必要はありません。少し多めにみて計算しておくと良いでしょう。ローン、携帯代、教育費、食費、光熱費・・・・・・・・・、いろいろ支出項目ありますね。
たとえば電気代などは、季節によって請求額に差があります。請求額の高い月に合わせて年間の見積もりを出すというようにします。このぐらいの余裕をもたせておくと、他に突発で支出が起こっても差額分でカバーできます。(あくまで想定上ですが)
無収入でやっていける期間を計算する
年間支出がだいたいわかったら、現在の資産額(すぐに現金化できるもの。貯蓄額や現物株式など)を把握しておきます。
貯金を取り崩していった場合、無収入になったとしたらどのくらいの期間生活できるかを計算します。
半年は生活できるのか、2ヶ月しか持たないのか。あるいは1〜2年は大丈夫なのか。
もし一ヶ月も持たないようであれば、よっぽどのことでもない限り(病気や親の介護など)会社を辞めるより続ける方が良いという結論になるかもしれません。逆に1〜2年ぐらい余裕があれば、半年ぐらい休んでその後は転職なり起業なりを考えても良いでしょう。
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STEP 3 情報収集する

「退職するか続けるか」の結論を出すために一番のポイントは、情報収集です。
できる限りの情報を集めて、判断材料にします。10日間というリミットがあれば、半分以上の時間を使って情報収集にあてた方が良いでしょう。
転職情報を調べまくる
転職を考えている場合は、先の項目で述べたように登録した転職サイトで求人情報を調べまくることです。
自分が希望する職種の求人が多いのか少ないのか。収入など待遇面はどうか。生活はどう変わるのか。
もし希望する条件での求人が少なかった場合は、自分の他の経験を活かせる分野の求人はあるのか? もしそうなった場合、長く働けそうか。
たっぷり時間をかけて情報収集をして、だいたい「いけそうかどうか」の感触を探っていきます。
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起業したい分野の情報を調べる
退職を機に起業や独立を考えている場合は、起業を考えている分野の情報を集めます。
起業する場合は、先に述べた無収入でも生活できる期間を念頭に置き、いくらぐらい稼げれば生活できるかを計算しましょう。いきなり事業計画書を作り上げるより、想定しているお客さんのイメージを絞り込み、どんなサービスをしたらお客さんの悩みを解決できるかを考えた方が良いと思います。
調べ方としては、ネットで相手しているビジネスのキーワードを入れて検索して、どんなニーズがあるのかを調べていくのが良いのではないでしょうか?
フランチャイズを使った開業という方法もあります。フランチャイズは、初期投資や本部との関わりといった面もありますが、起業で一番最初のハードルである集客問題を解決できるノウハウがあるので、商売に不慣れな人でも比較的成功しやすいといえます。ただし、どんな商売でもそうですが、そんな簡単ではないというこは頭に入れておいた方が良いです。
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起業する場合は、ビジネスのことだけを考えるだけでは十分ではありません。最近はビジネスをするためには、ホームページを持ち情報発信することが不可欠になってきました。そのため、サーバーを借りたり、ドメイン名を登録をするなど、IT周りの知識も調べておくことも必要です。
また、年金や健康保険、確定申告のための帳簿付けなども調べておきましょう。確定申告のための帳簿ソフトは色々合って悩むと思いますが、私が使っているのは「弥生会計の青色申告」で、他のソフトもいろいろ試してみましたが、やはり弥生会計が一番使いやすいし、ある程度簿記がわかっているなら直感で使えます。
セーフティネットを調べる
転職する場合も起業する場合もセーフティネットを調べておくことをオススメします。
退職後うまくいかなった場合、最悪の事態が起こった場合どうしたらよいかを、事前に調べておくのです。転職先の会社でうまく馴染めなかった、起業に失敗した、などありえない話ではありません。私も起業失敗してますから。
例えば、子供の教育費であれば、公立小中学校の就学支援の制度があります。これは市町村のホームページでも調べることができます。
生活費を稼ぐためにどんな手段があるのか。例えば、派遣で40代男性でも働ける仕事はどんものがあるのか。収入はどのくらいになるのか。
このようなことを事前に想定しておくと、もし万が一うまくいかった場合でもうまく対処することができます。
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STEP 4 迷いまくる

だいたいの情報収集ができたら、次は方向性を決断する前の準備作業になります。
いきなりは決断しません。1日か2日ぐらいかけて、あれこれ悩む時間をとりましょう。
どっちにするべきか、いろいろ考えます。日常生活しながら、会社の仕事をしながら、頭の片隅で悩むのです。
早く結論を出したい気持ちにかられますが、まだ決めません。我慢します。ギリギリまで粘ります。これがすごく大事で、ギリギリまで待っていると土壇場で良いアイデアがひらめくことがあるからです。
悩んでいる間は、大きくブレても構いません。むしろブレたほうが良いくらいです。あるときは辞める方向で悩み、あるときは続ける方向で悩むと言ったように、別々の視点で考えてみると、いままで見えなかったものが見えるようになります。
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STEP 5 方向性を決める

最後の1日で方向性を決断します。ここまで来たら、たぶん心の中では方向性が固まっているはずです。あとは最後の決心をするだけ。
方向性の決め方は、簡単です。直感で決めていいんです。なぜなら、これまで9日間を使って情報集をして、どっちにするか悩んできたんですから。うまく行かなかった場合も検討しました。
もうこれ以上は悩まないで良いのです。「よし!これでいこう」と決めるだけで良いのです。
これでいいのだ
決めたらもう後には戻れません。後から後悔しても遅いのです。
でも、自信がなくなったり不安がなくなってしまうこともあります。
そんなときは、赤塚不二夫のバカボンのパパの決め台詞「これでいいのだ」を思い出してください。
仕事を辞めても「これでいいのだ」
仕事を続けても「これだいいのだ」
そして前を向くのです。

どうせうまくいかないとは考えない
方向性を決めた後に「どうせうまくいかない」という考えが起こることがあります。
私もよくこの考えに陥ってしまうのですが、この考え方は失敗の元になる考え方です。と言っても、これまで成功体験がなかったり、「お前はどうせ何やってもダメなやつ」というような環境で育ってきた場合、このような考え方が染み付いている場合があります。
そんな考えはダメだよ、と言っても自然にそんな考えになってしまうのです。でも、それは今からでも変えられます。
大丈夫、うまくいくと考える
「どうせうまくいかない」と考えているな、ということに気づけば良いだけです。気づいたら、「ああまたこんなふうに考えてるな。大丈夫うまくいくよ」と考え直せば良いのです。
私も「どうせうまくいかない」習慣派なので、一日何度も「大丈夫、うまくいく」と考えを修正するようにしています。そういうふうに修正すると、不思議と不安感も少なくなり、がんばろう!という気持ちにさえなります。
これは私の場合ですが、不安で眠れなかったり、不眠が続いたりした場合でも応用が効きます。「大丈夫、うまくいく」と念仏のように繰り返していくと、不安が取れてくる感じがします。
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「会社辞めても大丈夫」40代退職希望者の背中を押してくれる本
40代で退職を選択することは、かなり勇気のいることですよね。 それこそ、断崖絶壁の崖から飛び降りるぐらいの感じと言ってもいいでしょう。 「会社辞めても大丈夫」と、40代退職希望者の背中をそっと押してく ...
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少ない時間で決断するポイント

時間がない中で後悔しない決断するポイントは、野球で言えばバッティングのタイミングです。
ボールを見定めてから打つイメージに近いです。ためてためて、見極めてから、スイングする感じ。
打ち急がないことです。
打ち急いでも良い事は有りません。空振りしたり、チップになったりするだけです。
きちんとボールを見定めて(情報収集)、タイミングを見てスイングし(最後の決断)、ホームラン!とはいかないまでもヒットは出していきましょう。
塁に出たら(方向性を決めたら)、「大丈夫うまくいく」「これでいいのだ」と考えましょう!

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