40代で退職を選択することは、かなり勇気のいることですよね。
それこそ、断崖絶壁の崖から飛び降りるぐらいの感じと言ってもいいでしょう。
「会社辞めても大丈夫」と、40代退職希望者の背中をそっと押してくれる本を集めてみました。
本が背中を押してくれることもある
退職しようかどうしようか、すごく悩みました。
「会社が嫌だ」「会社を辞めたい・・・・・・」と、長いこと思い悩んでいたんですが、退職が怖くてその都度なんだかんだいろんな理由をつけてズルズル先延ばしにしてました。
崖を前にしても怖くて飛び降りられなくて、それで結構深く悩んでました。
でも40代を迎えて、そうも言っていられなくなったんです。
きっかけは、2011年3月11日の東日本大震災。自分の「死」を考えるようになってからです。(関連記事:迷いを断ち退職を決断する、たったひとつの質問)
人生って明日どうなるかわからない。このまま飛べない自分のままで死にたくないと思って、自分の人生どうしたいのか、そろそろ結論を出さなきゃって思うようになってきたんです。
そうは言ってもすぐには結論は出せません。相談するにも誰も相手がいませんでした。家族にすら、弱い自分を見せたくなくてずっと隠していました。
そんなときに自分の悩みを整理してくれて、「会社を辞めても大丈夫」と、そっと背中を押してくれたのが、たくさんの本だったのです。
本を読んでも100%の答えは返ってきませんが、自分の悩みを解決してくれそうなヒントは断片的に転がっているものです。
それら断片をジグソーパズルみたいに合わせていくことで、徐々に退職する決意を固めることができました。
退職しようかどうしようかと悩んでいる時が一番辛いものです。でも、その辛い時期に出会った本は、一生の宝物になると思います。
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退職しても大丈夫!と背中を押してくれる9冊
これは私が退職に悩んだ時に読んで、「退職してもいいかな」と思えた本のリストです。
7冊すべてに共通するのは、人生の岐路に立った時に自分はどういう選択をするべきか、ということです。
お金を優先するべきか、自分の直感を大事にするか、どっちの人生を生きるかということです。
順番は、私の背中を押してくれた順になっています。
もちろん「退職しない」という選択も正解です。大切なのは、自分で考えて自分で決めるということだと思います。
どっちを選択したらいいか考えるヒントを、これらの本は提供してくれていると思います。
1番:私がわたしになれる本
退職したいのになかなか踏み切ることができない自分に嫌になってしまったときに出会った本です。
自分に嘘をついてまでやりたくない仕事を続ける人生に意味があるのだろうか、という人生の疑問に対する答えを見出すことができました。
特にCHAPTER 6 「あなたは冒険することに尻込みしていませんか?」の章では、退職をしたいけれども尻込みして退職できないでいる人たちのことをこう分析してきます。
多くの人すでに人生をあきらめてしまっていて、「恐れ」のために動けなくなっています。それは、生きながら少しずつ死んでいくのと同じこと。
「私がわたしになれる本」
まず最初に私の背中を押してくれました。
2番:仕事にしばられない生き方
amazon 仕事にしばられない生き方
「テルマエ・ロマエ」原作で有名なヤマザキマリの、売れないどん底を過ごした時期からテルマエ・ロマエのヒットまでのエピソードをまとめた本です。
とくに参考になったのは、売れないどん底の時期をどう過ごしたか。そしてどう自分を勇気づけて、負けずに前を向いて歩いていけたのか。
退職に悩むのは、失敗したらどうしようということ。つまり、お金の不安が一番大きい。
でもこの本を読むと、退職前に一番恐れているお金が無くなることの不安をどう打ち砕けばよいのか、そのヒントが見つかります。
自分がこれからどうすべきか、いつの間にか勇気が湧いてきます。
気になったところをちょっと引用してみます。
自分で働いて、自分で稼いで、自分で生きていく。
それは、どこか、ひとり旅に似ています。
途方に暮れた時でも、できるだけ、自分の力でどうにか乗り越えていくしかない。その時に「自分自身を支える、もうひとりの自分」は、唯一無二の心強い相棒になってくれるはずです。
(「仕事にしばられない生き方」ヤマザキマリ著)
3番:プロ論
amazon プロ論。
秋元康、糸井重里、田原総一朗など各界で活躍している著名50名への仕事に対する考え方をインタビューした本です。
誰一人として会社を辞めるなとは言っていないことに驚きました。
会社をやめるのが道徳に違反するなんて、冗談じゃない。会社を辞めることは、とてもいいことなんですよ。
なぜなら、自分を進歩させることができるからです。
会社をやめてゼロからやり直すのは面倒だし、苦労が多い。でも、だからこそ自分を磨くことが出来る。
アメリカ人はしょっちゅう会社を替わります。常に能力の向上を考えているからです。
中村修二
「プロ論」
今までは何だったんだろう? もっと早くから読めばよかったと思いました。
4番:まだ「会社」にいるの?~「独立前夜」にしておきたいこと
amazon まだ「会社」にいるの? ~「独立前夜」にしておきたいこと~
私の場合は転職ではなく、独立して起業することを考えていました。
起業するにあたって、失敗したらどうしようと悩んでいましたが、この本を読んでなんとなくやっていけるかもしれないというような気になりました。
独立して、やっぱり食えなかったという人はいません。
まず目指すべき方向は、社会のレールを一旦降りるということです。会社に所属するのが普通、サラリーマンが王道という常識を自分の頭から一度追い出すのです。
大丈夫。きっと何とかなります。
「まだ「会社」にいるの?~「独立前夜」にしておきたいこと」
独立することに対して、メンタル面で強い支えになりました。
5番:40歳までに手放す3つのこと
amazon 40歳までに手放す3つのこと (経済界新書)
これも自分が退職することをかなり強く後押ししてくれた本です。
何かを手に入れるためには、何かを手放さければいけない。それは私の場合、会社であり、安定した給料だったのです。
だから、お金については退職の前から節約して貯金を増やしたり、必要な金額を計算したりしてかなり準備を重ねました。
6番:肩書きがなくなってから人生、面白くなる
ちょっとくどい印象もありましたが、この本も退職することに対して勇気づけられました。
無気力、絶望感の人は、やればできることをやろうとしない生き方の姿勢に問題がある。今さら何をしてもダメだと諦めてしまうか、それとも今からできることはしてみようと挑戦する考え方があるか、という生きる姿勢が問題となる。
「肩書きがなくなってから人生、面白くなる」
7番:「おかね」と「こころ」の教科書―手塚治虫からのメッセージ
amazon 「おかね」と「こころ」の教科書―手塚治虫からのメッセージ
手塚治虫の漫画選集。
まさに「おかね」を取るか「こころ」を取るかについてがテーマの漫画がセレクトされています。
私が共感できたのは、ある劇団演出者の話です。
がんばってがんばって劇団を育ててきたのに、オーナーのドラ息子がめちゃくちゃにしてしまいます。
劇団演出者はオーナーから多額の給料を前払いで貰っていて、しかも家庭の事情ですでに使ってしまっています。
誰からも評判の悪いドラ息子を辞めさせれば当然自分はクビになってしまいます。
お金のためにオーナーやドラ息子に媚びへつらい、自分のやりたいことに蓋をして生きていくか、それともお金を蹴って自分の直感を信じるか、どっちを取るかこの演出者は決断を迫られます。
退職に悩む私の心境にぴったりの話でした。
この劇団演出者が最終的にどういう決断をしたのか知りたい方は、ぜひこの漫画を読んでみてください。必ず共感できると思います。
8番:まんが道
amazon まんが道
漫画家・藤子不二雄の起業物語。
起業というか、まんが家という夢を抱いて、それを実現しようとあれこれ奮闘する物語です。
「ドラえもん」「オバケのQ太郎」「怪物くん」「魔太郎が来る」「プロゴルファー猿」などなど、我々40代も小さい頃が慣れ親しんできた漫画を生み出した藤子不二雄の奮闘記です。
会社員という給料が保証されるコースから漫画家という後ろ盾のない人生を選ぶ不安や葛藤が、漫画を通して熱く伝わってきます。
退職の不安から、ちょっと精神的に疲れてきて元気がなくなってきたな、というときに読んでみてください。
忘れていた情熱が再び蘇ってきます。
9番:ダメになってもだいじょうぶ 600人とSEXして4回結婚して破産してわかること
amazon ダメになってもだいじょうぶ―600人とSEXして4回結婚して破産してわかること
最後はこの本。はっきり言って、この本が一番インパクトありました。
本屋で偶然見つけた本ですが、著者の異常なほどの脳天気さに完全にやられてしまいました。
変なことで悩むことはないんだなあ、とすっきり。
不安でいっぱいの人は、この本読んでみてくださいよ。不安なんか消し飛んじゃいます。
「退職しても大丈夫」と本当に思えてしまいます。
退職を先延ばしにしてしまう心理
自分の未来を切り拓くためには、まずは飛び降りなきゃいけない。でも飛び降るのが怖くてしょうがないんです。
お金とか家族とか、住むところの問題もある。誰かから少しでも反対されようものなら、途端に引っ込んじゃう。
だから別に今日飛び降りなくてもいいか、と思ってしまう。そして今週、今月じゃなくてもいいかと思って、いつの間にかズルズルと先延ばししてしまうのです。
そんなことしているうちに会社にどっぷりハマり込んで抜け出すこともままならなくなり、自分の人生これで良いのかと悩んでしまう悪循環に・・・・・・。
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