40代というのは、不思議な10年だと思います。
若さがピークを迎え、これから老いのステージに入る、その入口にある年代で、若くもあり、でももう若くはない。
不安定といえばそうかもしれない。でも、不安定であるがゆえに、これから先に向けて今やるべき課題も多いのです。
40代とは人生においてどんなステージにあるのか、これから先を見据えて今やるべきことは何なのか。実体験から語っていこうと思います。
40代は頂上を目指すとき
人生80年とすれば、40代はその半分。
人生を山登りと例えて見ましょう。これまで一歩一歩コツコツと登ってきて、40代になってやっと頂上が見えてきた。そんな時期が40代だと言えます。これは私の実感としてもそうです。
そして山頂が見えてきたということは、頂上に立ったときの喜びを待ち望む一方で、確実に頂上にたどり着けるように準備する必要もある、ということです。
さらには、もうそろそろ頂上から下山することも視野に入ってくる時期である、ということになるでしょう。
40代は、これまでの悩みが噴出する
つまり、40代は人生の頂上に向かう準備を整える時期と言えるでしょう。
これまで歩んできた道のりを整理し、いよいよ頂上を制覇するための土台を整え、さらには下山する工程もある程度頭に思い描き始める。そんな時期だと考えます。
そんな時期だからこそ、これまで解消されなかった様々な悩みが表に出始めるのです。
例えば、「もっと他にやりたい仕事があるんだけど、なんとなく今の仕事を続けてしまった。」「これ以上自分に嘘をついて生きていけない」「ここでなにか変えないとこれからもずっとこのままだ」といったことが、40代になって答えを出す必要性を突きつけられているのです。
誰でもそんな時期がやってくれば、いったん休憩をとり、疲れた体と頭をリセットするでしょう。そして立ち上がり、あるき始めるでしょう。
だから、40代になって吹き出してきた様々な悩みは、これからの人生を作るために必要なものだという風に考えると良いと思います。
ではなぜ40代という時期は、そんな悩みが噴出してしまうのでしょうか? それは自分が悪いからでしょうか?その都度悩みを解消してこなかったからでしょうか?
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社会人になってから20年
最近は大卒で社会人になる方が多いので、大卒ベースで考えますと、40代というのは会社で働きはじめてだいたい20年近くなります。
例えば23歳で社会人になれば、43歳で20年です。
社会のあり方が一変している
20年立てば、社会のあり方は一変しています。
20年前と今と比較すれば、世の中の多くは大きく変わっているはずです。スマホだって普及していなかったですしね。
でも、自分の考え方はそんなに変わっていないはずです。まだまだ20代のような気持ちでいるし、自分はもっと可能性があると思っているでしょう。
自分の考え方が浮き始める
でもその一方で、10代や20代の自分よりも若い世代の考え方と相容れない部分が出てきていることも自覚しているはずです。
職場のミーティングや彼らとのさりげない会話の中にも、自分がどこか浮いた部分があるのに気づいていることと思います。
でもそれはしょうがないことでもあります。なにしろ社会人になってからもう20年も経っているんですから。
自分を見つめ直す
古くなっている部分は見直し、まだまだ使える部分はそのまま活かしていけば良い。謙虚に自分を見つめ直すきっかけにしたいものです。
なぜなら、人生はまだ半分を迎えたばかり。これからあと半分をどう過ごすか?という難問が突きつけられているからです。
これまでの40年の大半は自分ひとりの力で生きてきました。しかし、この次の40年は自分の家族や親戚はもちろん、友人・知人・会社などの社会との関係をも考える必要性が出てきます。
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定年までに20年
定年を迎えるにはまだ20年以上もあります。
「まだ20年もあるのか」「もう20年しかないのか」人によって受け止め方は様々でしょう。私は「まだ20年もあるのか」と愕然としました。そして、「何かを変えなきゃいけない!」と強く思い、会社を辞めて独立しようと真剣に考えたのです。
これからの20年、このままで良いのか?
もし疑問や不安を持つなら、ここで軌道修正することが必要です。40代は軌道修正するにはぴったりのタイミングなのです。
それは別に恥ずかしいことでもなんでもない。というか、軌道修正せずにこのまま20年も過ごすほうが怖いです。
これから先を見据える
ここから先は未知の世界が待っています。人生の頂上を目指し、そして下山するのです。
何が起こるのでしょうか?いや、それだと受け身すぎますね。これからどのように20年を歩んできたいのでしょうか?
それを考えるには、これから先に起こりそうなことを予め考えておくことです。考えるには手がかりが必要ですからね。
ちょっと考えたくないことではありますが、自分と家族の20年ぐらい先までの年表を作って、この時期に何が起きると言ったライフイベントを予測していくのです。
子供が学校を卒業して就職し、結婚する時が来ます。それはいつ頃でしょうか?年表に書き加えます。自分が定年を迎えるのはいつ?年表に加えます。
書き加えたら、そのときの自分をイメージします。どんな自分でいたいか。どんな気分でその時を迎えるのか。
年表には書けないこともあります。例えば、地震や台風などの自然災害などの外部要因。海外情勢や経済・エネルギー情勢。そのようなことは年表の欄外に、備えておくこととして書いておくと良いでしょう。
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これからの自分はどうしたらよいか
これから先に起こりそうなことを年表に書いてみたら、ざっと眺めて俯瞰してみると良いです。
今からはっきりわかることだけでも、たくさんのイベントがあることに気づくでしょう。
そのときの自分はどうなっていたいのか。そして、そのとき理想の自分になっているには、今から何をしていったらいいんだろう? 考えてみると良いと思います。
もちろん考えているだけではなにも起こりませんから、行動に変えていく必要があります。それが軌道修正することだと私は思います。
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軌道修正してもよい
なんで40にもなって、変えなければいけないのか。いまさら変える気にもならない。変えたって何も変わらない。
そう思うことも当然でしょう。これまでの膨大な蓄積があり、これからはその蓄積したものを活かしていきたいと思うかも知れません。そう思う人はそれで良いと思います。そういう人はとてもラッキーだと思います。
しかし、何か変えなきゃ!変える必要があるんだ!と強く願うなら、40代は軌道修正するベストなタイミングだと思います。
肉体的にもまだ若さを保っています。頭脳もまだまだ冴えています。その一方で衰えの兆しもチラホラ見え始めてきています。だから、まだ若さのある今、軌道修正しておくことが大切なのです。
プロのスポーツの選手だって、試合で負けた時、次の試合に向けて軌道修正します。よくテレビの試合後インタビューでも語っていますよね。
それは別に悪いことではありません。次の試合に勝つのが仕事なんですから。そして、あなたの場合は次の20年を楽しんで過ごすこと。そのための軌道修正です。
誰のためでもありません。自分のための軌道修正。それは何も恥ずかしいことではなく、今やるべきことなのです。