個人(ひとり)で稼ぐというのは、限界がある。
これは副業〜起業〜現在まで20年以上ネットビジネスやって到達した結論です。
インターネットの時代になり、個人が大企業と同等レベルの力を持てるようになるということが世間では言われています。私もそんな未来を信じてきました。
しかし、様々な失敗や挫折を経験してきてわかったことは、ひとりだけの力でビジネスを拡大・成長させるには限界があるという事実です。
時代の方向性としては個人の持つ力を拡張していく方向へ動くとは思います。でも、理想に到達するには、普通の人が享受できるようになるまでには、まだもう少し時間がかかりそうです。
なぜひとり起業ではビジネスを成長・拡大させていくことには限界があるのか。それでもひとりで起業したい、あるいは起業せざるを得ない場合はどうしたらよいのか。
これまでのネットビジネス20年の経験からわかったことをお伝えしていきます。
会社員特有の甘い考え
個人の力で勝負できると思っていた
今の時代ネットを使えば、ひとりでも家族を支えていける。
パソコン1台あれば、誰とも会わずにお金を稼ぐことが出来る。
私は会社員時代、こんなことを考えていました。ひとりでも稼いでいける、と思い込んでいたんです。今考えれば、すごく浅はかな考えでした。(まあ、そのときは、会社の人間関係に悩んでいて、組織というものに嫌気がさしていたので、ひとりに逃げたいと思っていたのかもしれません)
退職する前は、個人の力で勝負できると思っていました。ITの力を駆使すれば、ひとりの力でも十分太刀打ちできると思っていました。
今から思えば、それは会社という安全地帯にいて、本当の競争を肌で感じたことがなかったから出てきた発想だとおもいます。
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会社を辞めた後でそれは幻想だと理解した
いざ退職して、独立して、挫折や失敗を経験してみると・・・・・・。
それはただの甘い幻想でした。
ひとりの力で稼いでいけるなんて、ただの幻想です。それはもう、はっきりしています。
私もそうですが、人と関わり合うことに必要以上の恐怖を感じてしまう人間としては、認めたくないけどこれは明白な事実です。
ビジネスのこと、商売の本質をわかっている人にとっては、「なんでそんなあたりまえのことがわからないの?」と思うかもしれません。
でも、サラリーマン思考にどっぷり使っていた当時は、そんなあたりまえのことに気がつかなかったのです。
次に説明するとおり、ひとりで行うビジネスには限界があるのです。
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ひとりビジネスの限界
事業の拡大が難しい
世の中にはひとりでもたくさん稼いでいる人はたくさんいます。
ブログやYouTubeを見れば、個人の情報発信で億近い金額を稼いでいる人はいます。(本当かどうかはわかりませんが)
しかし、彼らの成長はそこが頂点です。そこからさらに事業を拡大したり、成長させようとすれば、ビジネスモデルそのものを変える必要があります。つまり、ひとりビジネスからチームでの組織によるビジネスへの転換です。
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長期継続の限界
まあそのような人はかなり特殊なケースで、いってみれば人気タレントのような感じなので、普通の人がそこまでできるかといえばかなり難しいでしょう。
では普通の人は無理なのか?と言えばそういうわけではなく、もちろん、ひとりでも家族を支えるぐらいの収入はつくれます。
でもその収入をつくるモデルを何十年も安定して続けるのはかなり難しいのです。
1年や2年という短いスパンで見ても、コロナがあったりウクライナ侵攻があったり、世の中は大きく変わります。そのような環境の変化に対して、ひとりの力ではどうしてもたちうちできないことが多いのです。
また、環境の変化だけではなく、市場を支配している大企業の思惑ひとつで市場のルールが変わってしまうこともあります。
たとえば、検索結果を表示するルールをグーグルが変更することがあります。そうなると、今まで検索結果の上位に表示できていた主力のWEBサイトがいきなり検索結果に表示されなくなり、売上がゼロになるというケースだってあるのです。
もちろん、会社組織でもそのような変化は起こります。しかし、そのような場合にこそ、組織の力、チームの力が有利に働くのです。
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作業量の限界
いくらITが発達して、作業を自動化できるようになっても、ひとりの力ではできる作業量に限界があります。
たとえば、宣伝のために新しいブログを立ち上げることにしたとしましょう。
チームであれば、担当を決めて仕事量を割り振ることが出来ます。しかし、ひとりであれば、すべての作業を自分でこなす必要があります。
どのようなブログにするのかという企画段階から始まって、サーバーを契約したり、ブログのデザイン、記事のカテゴリーを考えたりとかなりの作業量になります。
ブログの記事を書くことを考えればもっとわかりやすいです。5人で1記事を毎週書いていけば、ひと月で20記事完成します。しかし、ひとりで毎月20記事書き続けるのはかなりの作業量になり、他のことに手が回りにくくなるのでは無いでしょうか。
RPAツールで作業を自動化するにしたって一人の作業時間がせいぜい1.5ぐらいなるだけ。
でも、自分の仲間が3人いるだけで3倍以上。少なくても1.5倍よりは多い。
一人で起業したとしても、ひとりだけでは仕事は完結できない。ひとりだけでは、できる作業量には限界があるのです。
頭脳の限界
三人寄れば文殊の知恵とはよく言われることですが、ひとりの頭脳では考えられることに限界があります。
自分の考える能力をコピペできるならいいけど、今のテクノロジーではそういうことは無理。
ひとりで議論することさえ難しいのが現実なんです。
決断ひとつするにしても、多様な視点からものを考えることが出来ず、どうしても自分の思い込みやそのときの感情に流されてしまいがちです。考えも古いものに固執してしまって、新しいものの見方や考え方もなかなか取り入れることができなくなります。
3人いれば、それぞれの経験から得た知恵を活かすこともできます。議論がかみ合わず決裂したり分裂したりするようなことも起きますが、それでも複数人いればそれだけ見識も増え、より良い決断を導くことができるようになります。
ひとりであれば、経験がなくどうしても尻込みするようなことでも、チームであれば、経験のある人に頼めば良いということです。
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縮小を意味する
やはりひとりだけでは、作業量を増やすことが出来ず、長く継続することが難しいといえます。新しいことにチャレンジするにも、ひとりではリソースが足りないことが多いです。自分の殻にとじこもってしまうようになりがち。
ひとり対チームの力という図式で勝ちつづけるのは、非常に困難なことです。ひとりの力ではやはり戦力不足は否めません。
それはつまり事業の縮小を意味します。
起業して最初のころは、まあひとりでも良いかもしれません。サラリーマン時代に蓄えたものプラス自分の力で数年程度は十分回るでしょう。
しかし、本題はそこからです。ずっとひとりでやっていくのはやはり限界があり、だんだんと競争力を失っていくことになります。そのタイミングでコロナなどの大きな環境の変化が起きれば、とたんに行き詰まり、廃業せざるを得なくなります。(廃業になっても再チャレンジすれば良いだけですけどね。)
では、どうしたらよいのでしょうか?
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起業初期から仲間作りにも時間を割こう
将来の種まきとして
ひとりで起業したら、仕事量の何割かを仲間作りにも割いておくことです。
ひとりでやっていると、どうしても目の前の作業をこなすことに精一杯となり、仲間作りを後回しにしてしまいがちです。そうではなく、将来の種まきとして、興味のあるようなセミナーなどのイベントに参加してみたりすることです。
一気に100人とか増やすのでは無く、気の合う仲間を数人見つける感じです。自分のビジネスのことを気軽に相談しあえる仲間。お客さんではなく、同士といった感じでしょうか。(気の合う仲間数人なら、人付き合いが苦手な人でもハードル低くてなんとかなりそうでしょ?)
仲間を見つける時は、決して焦ってはいけません。自分のことを話すのは、その人のことをじっくり吟味してから。あなたを利用しようと考えている人は、想像以上に多いです。焦っているときほどひっかかりやすいから注意してください。
長期にわたって付き合える仲間が数人いれば、ひとり起業から成長することを考えたとき、チームの力が必要になったときに、大きな助けになります。
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どちらが有利か
考えてみてください。
もし、事業をもう一段階成長させたいと考えたとき、そこに仲間がいた場合と誰もいない場合。どちらがうまくいくでしょうか。当然仲間がいる方が有利です。
インターネットにより、個人の持てる力は以前と比較して、ものすごく大きなものになりました。
でも、現実は個人ひとりだけの力にはまだまだ限度があるのです。世の中の方向性として、これからも個人の持つ力は大きくなっていくと思います。しかし、個人の力が大企業と肩を並べるほどになるには、まだ相当の年月が必要だと思うのです。
だからこそ、自分のやりたいことを実現するためにも、起業初期の段階から仲間作りにも力を入れておくべきだと考えます。
これは、私が起業して挫折したから理解できた真実で、これから起業を考えている人に特に伝えたいことです。(特に人と関わり合うのが苦手な人)
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