退職したいけど、そう簡単にはできない。
それが、偽ざる40代会社員の現実であり、本音です。
家族もあるし、住宅ローンだってある。消費税も上がるっていうし、年金の問題や子供の教育費もある・・・・・・。
普通に考えれば、安定した会社を退職して、リスクを追うなんて選択肢はありえないはずです。
普通の人は、そう考えてそのまま会社でがんばります。
会社で頑張れる人、頑張れそうもない人
頑張れる人はそれでいいのです。
問題は、頑張れそうもない人。
そういう人はどうしたらいいんでしょうか? 他の選択肢がないまま、定年まで我慢して会社にいるべきなのでしょうか?
定年まで我慢、と一口で簡単に言えてしまいますが、40代はあと20年は会社で働くのです。20年も我慢するのです。
働いている本人としたら、まさに生き地獄ではないでしょうか?
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今日から始める退職準備
だから、どうもこれから会社で頑張れそうもないと考えている人は、今日から退職準備を始めてみたらどうでしょうか?
実際に退職するかしないかは、それはまた別の問題です。
それはそれで、じっくり考えれば良いんです。タイミングや家庭の事情もありますし、急いで退職しても良いことは一つもありません。
それとは別の次元でやるのが、今回紹介したい退職準備です。
私は、退職前に慎重にこの退職準備を行いました。そのため、退職後に自分の商売がうまくいかない時期があっても、なんとかうまく切り抜けることが出来ました。
誰でもすぐ始めることが出来て、成果も見えやすいのが、この方法です。
その方法とは、貯金をすることです。
貯金残高は退職のバロメーターになる
会社辞めたい!でもお金が心配・・・・・・・・・。
悶々とし続けるのもいいですが、あまり続けるとうつ病になったりします。ちなみに私は10年以上悩んで、抑うつ症になりました。
そういうことになる前にひとつ提案したいと思います。
1年~2年は十分に生活できるほどの貯金がある、と考えてみるのです。
起業や独立・開業する場合は、事業が起動に乗ってくるのに1年はかかります。
ならばその期間安定して生活できるだけのお金が十分にあるとしたらどうでしょう。
1年間無収入でも安定して生活できるお金があるとしたなら、少しは退職への不安が減ってくるのではないでしょうか。
「1年分の生活費がある。これで一回自分のやりたいことにチャレンジさせてほしい!」と、家族や身内への説得もしやすいです。
家族にしても1年というタイムリミットがあるので、「そんなに言うならやってみれば?」という気にもなります。
貯金が十分にあれば、退職も前向きに考えることができるのです。私の場合も、貯金があるからこそ退職ができました。もし貯金がなければ、今でも悶々と悩んでいたでしょう・・・・・・。もしかすると、うつ病が悪化していたかもしれません。
そうであれば、退職をしたいけどできないと悶々しているならば、まずは貯金残高を増やすことから始めると良いのではないでしょうか。
どのくらい貯金したらいいのか?
会社を退職したら、次の日から給料は無くなります。当たり前ですね。ちなみに、ボーナスも無いです。
転職するにしても、うまく転職先が見つかる保証は無いですよね。独立して商売するにしても、開業資金はかかりますし、毎日運転資金は出て行く一方。最初から売上など上がらないのが現実です。
そのため、ある一定期間は無収入で生活するということを想定しておくのです。どのくらいの期間(金額)かは、退職後に何をするのか(転職・起業)によっても違ってくるでしょう。
独立や起業する場合に関して言えば、最低でもうまくビジネスが軌道に乗るまでの期間、無収入でも生活できるぐらいの蓄えがあれば、まあまあ安心できるのではないでしょうか。
まあまあ安心と書いたのは、それだけだと破綻する可能性が高いということです。
なぜでしょうか?
ビジネスが軌道に乗るまでの期間を1年と想定する
ビジネスが軌道に乗る時期なんてものは、誰にもわかりません。
初めて三ヶ月で軌道に乗るかもしれません。開業してすぐにお客さんが殺到するかもしれません。
半年たっても赤字が続くかもしれません。1年たっても、さっぱりお客さんが来ないかもしれません。
ビジネスはやってみないと、わからないものです。
でも、1年間を目安にして考えてみるとわかりやすいです。例えば、1年間精一杯やって芽が出なかったら、どう考えますか? 多くの場合は、それは失敗した、と言えるのではないでしょうか?
半年だったらまだ行けそうな気になりますが、1年やっても軌道に乗らないとなったら、誰でも失敗したと思えるのではないでしょうか?
だから、1年間という期間が、ビジネスが軌道に乗るまでの猶予期間として考えてられるのではないでしょうか?
ということは、だいたい1年間は無収入でも生活できるぐらいのお金があれば良いということになります。
事業が失敗した時のことも考えておく
でも、それだけでは万全ではありません。1年間頑張ってようやく事業が軌道にのった場合はそれで良いですが、もし失敗した場合はどうなるのでしょうか?
事業など、失敗がつきものです。
自分で始める事業が、必ずしも成功するとは限らないです。成功するより、失敗する方が確率が高いのが悲しい現実です。
だから、そんなにリスクを取れない40代のチャレンジとしては、失敗も織り込んで貯金しておくのです。
1年やって失敗した場合、次の事業にもチャレンジして半年ぐらいまでは無収入でも生活できるお金を準備しておきたいところです。そうしておけば、仮に事業に失敗したとしても、リカバリーできます。
あなたは、この考えを臆病だと思いますか?
私はそうは思いません。なにがあるかわからないからこそ、できるかぎり貯金しておくことに越したことはありません。
当たるか当たらないかよくわからない事業計画を練るより、1円でも多い貯金の方が実際に役に立つと思います。
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退職金は、生活費とは分けておく
退職金は、生活費とは切り分けておくべきです。
できれば、銀行口座も別にして分けたほうが良いと思います。
なぜなら、冠婚葬祭などで急にお金が必要になった場合など、想定できないような突発事項に対応するお金として取っておくのです。
さらに、国民年金や健康保険などは自分で支払わなければなりません。また、個人で確定拠出年金に入る場合もあるでしょう。退職金は、その資金にしておくと良いです。
もっと言うと、仮に事業が失敗続きで生活費が底をついたとしても、退職金を切り崩すことで、再就職まで生活することができます。
なにかあった時の蓄えとして退職金が残っていることが、心の支えになります。お金が無いより、1円でもあったほうがいいです。
銀行残高があなたのピンチを救う
銀行残高に余裕があればあるほど、精神的にも余裕が出てきます。残高が減っていくのは、かなりのストレスになりますよ。気持ちも焦ってきます。
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臆病と言われようが、気が小さいと言われようが、余裕のある蓄えに勝るものはありません。
急いでギリギリの貯金で退職してうまく行けばいいのですが、そうでなかった時(ほとんどの場合はうまくいかない)、生活はすぐに破綻します。
借金で生活するのは、あまりやりたくありませんよね。家族にも迷惑がかかります。
だから、失敗することもある程度見通して、1年半ぐらいの生活費を貯金しておくのです。
今日から始められます。
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退職後の最大のセーフティネットは貯金残高
退職後すべてうまく回るとは限りません。
転職先がうまく見つからない、転職先でリストラされたなどはよくある話です。
私のように起業や独立開業して失敗してしまったケースもあります。
退職後の転職、起業や独立・開業がうまく行かなかった場合、一番便りになるのは貯金残高です。それはもう、身を持ってそう思います。
最終的に自分と家族を守ってくれるのは、後にも先にも銀行残高だけ。残高があれば、家を追い出されることもありませんし、家族にひもじい思いをさせることもありません。
貯金残高がたっぷり残っていれば精神的にも余裕があるので、失敗しても「まだ行ける!」と新しいことにもチャレンジしやすいです。
貯金額は、退職後の精神安定の拠り所です。
余談ですが、お笑い芸人の有吉弘行氏は、猿岩石ブームが去った後復活するまで貯金残高が気持ちの支えだったと、この本に書いています。まったくその通りだと思います。
amazon お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」
貯金残高を増やす方法
じゃあどうやって貯金を増やしていくか、疑問に持たれると思います。
でも貯金と一口に言っても、サラリーマンの場合入ってくるお金は毎月決まっているので、ちまちま節約するしか貯金を増やす方法はありません。
でも節約って、けっこう長続きしないんです。まして家族がいれば、住宅ローンや食費、教育費など毎月けっこうかかります。
節約どころじゃない!という方も多いと思います。
そこで私が実際にやってみた節約方法をお伝えしたいと思います。月に1~2万は確実に減らせると思います。(たぶん・・・・・・)
毎月使うお金を月初めに全部おろす
支出を予算化する
会社みたいですけど、毎月の支出を予算化します。
支出は、毎月決まって出て行く固定費と、その月でしか発生しない費用があります。
固定費は、交通費や食費など項目ごとに適当に予算額を決めます。「こんくらいかな?」のレベルでえいやっ!で勝手に決めます。
その月でしか発生しない費用は、家族でどこかに出かける時など、特別なイベントがある場合です。その場合は、事前に何があるかをリストアップしておき、だいたいいくらかかるかを見積もっておきます。
給料日に現金を引き出し、意地でも次の給料日まで引き出さない
そうやって項目ごとに予算化しておき、給料日に予算額を全部現金を引き出してしまいます。
引き出したあとは、項目ごとに封筒にいれます。封筒には、「食費」「交通費」「医療費」など項目と予算金額を記入しておきます。
そして、一度現金を引き出した後は、何があっても次の給料日まで引き出さないことを誓います。意地でも引き出しません。
食費が足りなくなったとしましょう。そういう場合は、まだ余っている医療費から融通します。もちろん、なぜ食費が足りなくなったかの検証は必要です。
それでもどうしても足りない場合は、予算額が適正じゃないので、もう一度予算額を見直すと良いです。都度予算額を見直していくことで、無理なく予算内で支出が収まるようになってきます。
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足りなくても銀行に行かない
仮に足りなくなったとしても、なるべく銀行には行かない方法で解決できないか考えてください。例えば、いらない本やCDを売るなどしてお金をつくって、足りない分に充当するなど。
毎月お金が足りない場合が続くなら、あなたの予算の立て方が現実に合っていないということか、使いすぎのどっちかです。
予算がまずいなら組み立て直せば良いし、使いすぎなら何に使っているのかを炙り出せば良いのです。
この癖をつけておくと、退職後うまくいかなくてしばらく固定収入が無くても、節約しながら乗り切れると思います。
あまったお金は積み立てておく
月末までであまったお金は積み立てておいて、電子レンジとか冷蔵庫が壊れたときなどの急な費用がかかるときのためにとっておきます。
毎月継続してあまる場合は、予算の立て方が甘いということなので、次月の予算からは思い切って削ってしまいます。
削った分貯金できるということです。
クレジットカード請求書は毎月紙で印刷してファイルする
毎月やっておきたいのが、カード請求書を印刷することです。
ネットで請求書をチラッと見ている人も多いと思いますが、是非紙で印刷してファイリングすることをおすすめします。
紙で印刷して、請求項目を確認しておくだけで、かなり節約意識がつきます。
携帯電話を格安スマホに変える
毎月結構なお金がかかるのが通信代。節約する期間だけ、格安回線に変えると毎月の出費を減らせます。
なんならこの際、スマホをやめてガラケーにしても良いと思います。
といっても格安SIMとかよくわからないですし、変な会社に変えて使えなくなるのは嫌です。
私のオススメは、イオンモバイルです。
家族で使うのなら、イオンモバイルがかなりコストパフォーマンス良いです。
特にイオンモールとかに週末良く行くなら、買い物ついでにイオンモバイルの店舗もありますし、便利です。
それになんと言っても家族でデータ容量をシェアできるので料金的な魅力がある点です。(1契約につき、最大5枚のSIMカードで共有)
さらに、料金プランが11種類とかなり小刻みに設定してあるので、家族の使うデータ容量にピンポイントに合わせられます。つまり、余分なお金を節約できるというわけです。
家族4人で月2GBしか使わないのに、4GBプランしかなかったら、その分余計に支払うことになります。(←これが無駄!)
イオンモバイルのホームページで、料金シミュレーションしてみると良いです。
お金がかかるイベントを先取りしておく
「帰省」「旅行」「誕生日のお祝い」など、毎年やることが決まっているイベントがあると思います。
そういうイベントはすべて一覧表にしておき、予算化してしまいます。
会社でもよく年間行事カレンダーとかあって、それに基づいて部署内の予算を組んだりすると思います。それと同じです。
こうやっておくと、急な出費にも驚かないで対応できるようになります。
収入金額を増やす
節約だけだと精神衛生的によくないので、副業規定にひっかからない程度の収入を増やす方法について書いてみたいと思います。
適正に残業を付ける(管理職以外の場合)
サラリーマンにとってもっとも簡単に自分の裁量で収入をコントロールできるのは、残業代ですよね。
だからまずは、残業代を見直すことが重要です。
サービス残業が多い人ならば、「適正」に残業を申請するようにしましょう。
「適当」ではありませんよ、「適正」です。
ほとんどの人は、残業代を「適正」につけていないはずです。ほとんどの人はサービスの部分が多いのではないでしょうか。
企業によって穏当な残業時間があるとは思いますが、つっこまれない程度の範囲で「適正な時間」に近づけると良いです。
アンケートサイトに登録する
一番簡単に副収入が得られるのが、アンケートやポイントサイトです。
一日5分ぐらいの時間を使ってアンケートに回答したり、バナーをクリックすることで、毎月500円~1000円ぐらいの収入になります。
夫婦でやれば毎月その倍の収入になります。
さらに複数サイトに登録することで、収入金額をアップできます。
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サラリーマンのお小遣い稼ぎでおさえておくべきこと
転職でも独立でも退職する前は、失敗を想定して予め貯蓄を増やしておきたいもの。 しかし新型コロナで給料が減額されたり、ボーナスカットされたりして、なかなかお金がたまらないのも確か。 そんな状態では、節約 ...
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アフィリエイトプログラムに参加する
成果が出るまでに1年~2年以上かかると言われていますが、アフィリエイトも副収入となります。
具体的にはブログなどで自分の買った商品の感想を書いて、その商品のバナーを貼ります。バナーをクリックした人がその商品を購入すれば、購入代金の数%が紹介料として振り込まれます。
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まずは大手2社のアフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)に登録し、その会社が無料で開催している初心者向けのセミナーに参加するようにしてください。
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ただしアフィリエイトは、詐欺に近い勧誘サイトがあるので注意が必要です。「楽して稼げる」系は、ほとんど詐欺と考えていいと思います。
また最近では、プライバシー保護の観点からアフィリエイト報酬が適正に計算されなくなる規制も広がってきています。(Intelligent Tracking Prevention)
「ITP アフィリエイト」で検索してみると、多くの記事を参照できます。
大手2社のASP
生活費を把握しておく
1年半の生活費を貯めておくと言っても、そのままでは、どのくらいの金額になるかわからないですよね。
そのために、毎月ごとの生活費を把握しておくと良いです。
食費、光熱費、ローン、教育費・・・・・・
毎月の生活費が把握できたら、次はざっと1年間を計算してみます。たとえば、光熱費などは季節で変動しますよね。そういうのを織り込んで計算していくと、どのくらい貯金が必要か、わかってくると思います。
次は、どうやって貯金していくか、いつまでに貯金できるか、を考えます。
これは、1人では限界があるので、家族を巻き込むことが必要です。家族の協力がないと貯金するのはかなり難しいです。
家族への切り出し方は、こちらの記事も参考にしてもらえたら嬉しいです。
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貯金が少なくなれば、次第に生活に余裕が無くなり、やりたくない仕事も抱えなければいけなくなります。
退職後うまく行けばいいんですが、私のようにそうでない場合もありますからね。もう身をもって、貯金だけはしたほうが良いと思います。